演劇

同和問題についてまずは知るということ。





みなさんこんにちは!



今日の東京は久しぶりの雨。
ちょっと肌寒いので🧥🧦
コーンスープを飲みながら書きます🧡


昨日の続き。

次回の舞台は水上勉作『釈迦内棺唄』
(しゃかないひつぎうた)という作品です。
名前だけ聞くと難しそうですよね、

私もまずなんて読むのか
分からなかったです。。


釈迦内というのは秋田県北部
にある地名で、棺は棺桶ですね。
火葬場を営む家族のお話です。


主人公ふじこは、父が亡くなり
この家業を継ぐことを決心して
正に父親を自ら焼こうとする
シーンから始まり、

今までの家族の思い出が
走馬灯のように思い出され
私はそのふじこの姉うめ子を演じます。




一見風変わりな家業の家族の哀しい
物語のようですが、この裏には
根深い同和問題が描かれています。



私が初舞台の『ザ パイロット』に
出演した時、原爆で溶けたガラクタを
観光客に売りつける役の
座長 故大塚道子さんが、

これは同和問題でもあるのよ!!!

と激昂し叫ばれて、稽古場を
凍りつかせました。当時の私は、

『同和…???
なんか教科書で聞いたような…』

くらいの無知でポカーンと
口を開けていました。
今回色々調べていくうちに
マスコミがずっと黙殺してきた
日本のタブー
だったことがわかります。



江戸時代は士農工商と身分が
分けられていましたが、明治になり
四民平等と身分制度が廃止されました。


しかし実際には偏見、差別は残り、
士農工商より身分が低かった
穢多、非人だった人たちが
居住する地域は被差別部落となり
こちらの出身というだけで
結婚、就職などあらゆる差別が
いまだにあるようです。



仏教伝来による殺生戒から
食肉や血を扱うものはけがれが多いとされ
穢多の人達が担ってきました

明治になり食肉文化が普及して
食肉市場や畜産業、皮製品を扱う
職業はさらに増え

伝統的な技術を伝えて
食肉産業を支えられてきました。



この中に葬祭業も含まれて
いるわけですね。

日本では火葬が一般的ですが
人が死んだら遺体を焼くという
仕事も世の中にはあるわけです。

実際水上勉さんのお父様は
棺桶を作る職人さんだったようで
半ば被差別部落出身を公言しています。



ふじ子の父がいいます。

人はみな平等だ。
 したども、生いだその場所ど職業で
 差別されで生ぎでゆぐ、したども
 死んでしまえば代議士さんも
 知事さんも、百姓もきこりも同じだ。
 
 灰になるぁんだ。
 みな仏さんになるぁんだ。
 天皇さまも吾ど同じだべ』




私が演じるうめ子は、地元の医師と
蒸発し、子供が生まれる度に
男性を何度も取っ替え引っ替えした
波乱万丈な人生を歩みました。


オンボの娘
(隠亡から差別用語に。
火葬場で死者の遺体を荼毘に付し
墓地を守ることを生業とした者)

と分かると、結婚できなかった
悲哀が伺えます。



こうした背景があるということ
そして現代ではエセ同和なる問題があり
より根深くなっています。



明日はここを書いてみようと思います!
長文にお付き合い頂き
ありがとうございました!!


ではまた🖐️



 

ABOUT ME
hana
大学在学中、世界一周したのち 2004年劇団俳優座に入団。 舞台を中心に俳優として活躍。 2015年に結婚。現在は建築士を目指し、 日々勉強中。 趣味・読書、料理、散歩、 映画、お酒、旅など

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